ヒデヨのジョムティェンビーチ便り

バンコクの南東150km、パタヤの南5kmに位置するJomtien Beachでロングステイしています

ソニーは遠くになりにけり

センタンの3階には、各AV/ITメーカーの専門店がずらりと並んでいます。日本のソニーショップと米アップルのお店は、隣りあわせ。

 

先々週、ソニーショップの前を通ったら、赤字で30%オフ・50%オフの張り紙がしてありました。ソニーがバーゲンするなんて、初めて見ました。店の入り口付近には、Extra Bassシリーズのスピーカーばかりが展示されています。メーカーの主力商品とは思えません。しかも、店内の商品の数全体が、かなり少なくなっているように見受けられました。

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そして今週、また前を通ったら、何とソニーショップは閉店していました。

 

バーゲンは、閉店クリアランスセールだったんですね。まぁ確かにこれまで、店内にお客の姿を、ほとんど見たことがありませんでした。

一方、お隣のアップルのお店は、いつも賑わいをみせています。

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祇園精舎鐘の声、所行無常の響きあり。沙羅双樹花の色、 盛者必衰の理をあらはす。奢れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者もつひにはほろびぬ、ひとへに風 の前の塵に同じ。

- by  平家物語

 

日本人として、感慨深いものがあります。ソニーは遠くになりにけり、です。これでパタヤ市内には、日本の家電メーカーの専門店は、皆無となりました。時代の流れを感じます。日本の産業構造高度化のプロセスを象徴する事象として捉えれば、一方的に悲観すべきものでもないのでしょう。

 

また、アップルといえども、盤石ではないでしょう。すでに音楽配信ではスウェーデンのSportifyにお株を奪われ、スマートスピーカーではグーグルホームの牙城をまったく崩せていません。2015年時点くらいで、企業としてはピークアウトしているように、個人的には感じられます。今後10年以内に、アップルのお店がなくなったとしても、それもまた所行無常なのでしょう。

 

SONYやアップルの次に、何が来るのか。

ソニー創業者の井深大さんの会社設立理念は「自由闊達にして愉快なる理想工場の建設」でした。

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2019年の今も、この60年前の精神は色褪せていません。この考え方を現代にアレンジした新興企業、おそらくはシリコンバレー、深センもしくはバンガロールあたりから興る企業が、きっと取って代わるのでしょう。