マラッカの旧市街には、ジョムティエンと同様に、沢山のマッサージ屋さんがあります。
ひと通りざっと、店構えおよび呼び込みの店員さんの感じから判断して、一番よさげなお店を選び、入ってみました。
店名: Wang Yang Foot Reflexology 旺陽綜合保健中心
料金: フットマッサージ 30分28リンギット(760円)、60分43リンギット(1,170円)
いざ店内に足を踏み入れてみると、ジョムティエン基準で見て、かなり残念な状態でした。
店の中が乱雑、清潔感に欠け、店員さんたちはユニフォームではなく粗末な私服姿、店員同士でお喋り、足をもみながらスマホを見る、バックヤードが店内から丸見え、照明明るいまま、BGM無し、アロマのお香無し。
利用客に癒しの空間を提供しようという気概が、まるで感じられません。ジョムティエンだったら、お店は3か月ともたないでしょう。
ところが。
数名いる女性店員ではなく、1名だけいた男性店員に60分のフットマッサージをしてもらったところ、これが望外の大当たりでした。
足を触り始めて30秒ほどで、私の体の状態をピタリと言い当てました。おぉ、なんで判る⁉ さらに経絡に沿って、ツボを順次グイグイと押してきます。強度のマッサージです。
ジョムティエンのフットマッサージが、ただ気分を良くする癒しの娯楽なのに対し、こちらは中医の医療行為といった感じです。
私が痛がると、「ちょっとここは痛みを我慢してくださいねー」と言われました。医療機関の鍼灸院ならともかく、フットマッサージ屋でそんなセリフを言われたのは、初めてでした。
医療の専門技能経験をきちんと積んだ正規のマッサージ師さんほど、強揉みはしないものだと思っていましたが、ちょっと印象が変わりました。
お店自体は正直イマイチなのですが、この男性店員さんの揉みの巧みさは、すべてを打ち消して余りあります。
あまりに揉みが上手なので気をよくしていたら、耳元でそっと囁かれました。良いエッセンスオイルがあるので、オプションでつけませんかと。もぅ答えはイエスです(笑)。料金は43リンギットから60リンギットになりましたが、その価値はありました。
マッサージ料金はジョムティエンの倍ですが、テクニックは5倍10倍と言っても良いくらい。少なくともこれまでタイで受けたフットマッサージのどこよりも、優れていました。いやー、世界は広いですね。
もしまたマラッカを訪れる機会があったら、またここにリピートしたいと思います。