先々月、ソンテウの中で片乳を出して、赤ん坊に授乳しているロシア人の若いお母さんを見かけたと、投稿しました。
今週、もしかしたらそれを上回るかもしれないくらいインパクトのある人を、見かけました。
ジョムティエン発パタヤ行きのソンテウに乗車していると、ロシア人の親子3人連れが乗り込んできました。お父さんとお母さんに、中学生くらいの息子さん。ジョムティエンビーチでの海水浴帰りの様子です。
息子さん: Tシャツ、短パン、サンダル履きで、手にリュックサック。ごく普通の格好。
お母さん: ビキニ水着の上に、パレオのようなごく薄いレースのワンピースを羽織っている。ビーチタウンなので、ギリギリOKの格好。手には、スマホが入る程度の小さなポーチだけを持っている。
お父さん: 裸です。正確には、小さめの海パン姿につっかけ草履履き。右肩には小さな手拭いタオルをひっがけています。脇には、丸めたビーチマットを抱えています。海水浴で、海から上がってきたそのまんまの格好。ナチュラルなのにも程があります。完全にアウトです。
服装に関しては、タイの人は日本人以上に慎み深いです。街中で大人の男性が長ズボンではなく、短パン姿なのは稀です。シャツを着ずに、上半身裸というのはあり得ません。公共交通機関であるソンテウでの乗車では、なおのことです。海パン一丁だなんて、言語道断です。
しかもこのロシアお父さん、髭も胸毛もボーボーで、メタボ体型の熊おっさんです。見た目にインパクトありすぎ。前回投稿の片乳お母さんは、赤子への授乳という大義名分があったので、倫理上は一応何の問題もありません。一方、この熊お父さんは、どう考えてもタイの倫理上はアウトでしょう。日本で言えば、JR熱海駅行きローカル路線バスに、海パン一丁姿の西洋人のお客が乗り込むようなものです。
私は途中、サウスパタヤでソンテウを下車したのですが、ロシア人親子3人連れはそのままセントラルパタヤ方面へと向かっていきました。あのお父さんは、繁華街のどこかで下車し、滞在ホテルまであの格好で歩いていくのでしょう。それはそれで、凄いなー(笑)。
でも私は、こういうユルい光景に遭遇するのは、決して嫌いではありません。ロシア人家族連れは、海水浴を満喫し満ち足りた表情で、幸せ家族のオーラを放っていました。誰かに危害を及ぼしそうな倫理違反では無いですし、ハッピーに過ごしているのであれば、いちいち細かいことを言う必要はないでしょう。これもジョムティエンの多様性のひとつ、と捉えたいものです。
また、この種の行為に対し、認めはしないけれども排除もしない、という地元タイ人の皆さんの寛容さには、敬意を表します。ソンテウの中で居合わせた他のタイ人乗客の人たちは、ロシアお父さんに対し冷たい視線を投げかける事はなく、「あらあら」という程度の穏やかな雰囲気でした。外国人がその寛容さに甘えるべきではありませんが、当地の暮らしやすさは、この寛容さに支えられているのだなと感じます。