ヒデヨのジョムティェンビーチ便り

バンコクの南東150km、パタヤの南5kmに位置するJomtien Beachでロングステイしています

バス停は自主的に修繕

ジョムティエンを含むパタヤ特別治市では、主要道路の所々にバス停が設置されています。例えば、このジョムティエンのバス停には、9つもの路線が通っています。

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実際には、市内路線バスはまったく運行していません。市当局には計画はあるようですが、少なくとも今後十数年間は、運行されることはないでしょう。

 

庶民の足としては、ソンテウと呼ばれる乗り合いトラックが使われています。ピックアップトラックの荷台に、屋根と5人掛けベンチシート2つを設置したものです。料金は、一律10 バーツ(33円)。手を上げればどこでも停まってくれ、車内のブザーを押せばどこでも降ろしてくれます。ジョムティエンとパタヤ間は24時間運行で、早朝以外は30秒間隔位で頻繁に走っており、とても便利です。

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もっともソンテウは、前近代的な乗り物であるのは間違いありません。シートベルトもドアもなく、最後部の足のせ台に乗客を立たせ乗りさせるのは、当たり前。定員10人のところ、20人近く詰め込むのも、珍しくありません。

 

安全面だけでなく、金銭面の課題も大きいです。切符が存在しないので、ソンテウの運転手はどんぶり勘定で、売上げ額を補足されません。事実上、税金を払う必要がありません。そのかわり、運転手は警察当局に対し、毎年ライセンス料を納付する必要があります。ソンテウの車体数は多いので、警察当局には莫大なライセンス料収入が入ります。

 

将来的にはソンテウを廃止し、路線バス切り替えていくのが、警察当局の公式な意向です。それで、ソンテウのライセンス料収入(のごくごく一部)を財源として2年前に、路線バス導入に先駆けて、バス停のみが各地に設置されました。

 

バス停には、ひさし付きのベンチが併設されています。実際にバスが走ってなくとも、これはとても実用的です。道行く人が、強い日差しを避けて一休みしたり、突然のスコールで雨宿りすることができます。

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2年間の強い日差しとスコールと潮風で、ベンチはすでに腐食や破損が進行しています。

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ひさしの屋根は、破れて穴が開いて…..いません。プラスチックやポリエチレンの板で、破損箇所が塞がれて、修復されています。

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日差しや雨を遮ってくれて、地べたで横にならずに済む、という快適さから、バス停のベンチはホームレスの方々の、格好の寝ぐらになっています。ひさしの破損部分は、その方々が自主的に修繕しています。

バス停とベンチは、マネーロンダリング目的で作られたわけで、短期間で朽ち果てようがどうなろうが、当局は気にしていないでしょう。構造物として、あとどれくらい持つのかは分かりません。ただ、実質的にシェルターとして機能しているので、できる限り持ちこたえて欲しいものです。