タイでは年に四日間ほど、仏教由来の祝日があります。それらの日では、終日酒類の販売や提供が禁止され、バーや風俗店は閉店となります。
5月18日土曜は、仏様の誕生を祝う仏誕節ゥィサカブーチヤの祝日でした。週末土曜なので、5月20日月曜が振替休日となり、お役所等は休みでした。
昨日月曜の夜、たまたまパタヤ市内へ出かける用事がありました。パタヤのビーチロードは大変空いています。いつもは大渋滞のウォーキングストリート前でも、夜10時のピーク時間帯にもかかわらず、ちゃんと車が流れています。これは珍しい。
振替休日ってどんな感じなのか、ちょっと興味が湧いたので、久しぶりにウォーキングストリートを散策してみました。言わずと知れた、アジア最大級の歓楽街です。派手さとお行儀の悪さは、東京新宿歌舞伎町をも凌ぎます。
人通りは全体的にちょっと少なめな印象ですが、それでもそこそこ結構な人出です。
振替えの休日も禁酒日なのかと思っていたら、そうではありませんでした。全てのお店が平常営業で、各店の前ではさかんに呼び込みをしています。コンビニでは、普通にビール酒類が売られています。
でも、何かの違う。ギラギラ欲望オーラを発しながら歩いている男性通行人の数が、とても少ないのです。普段なら、欧州・アラブ・インド・中国と、あらゆる国籍の男性たちの天国となっているこの通りが、です。
通常であれば、深夜零時を回り閉店時間が近づくと、最後の呼び込みで女性たちが店の中から表に出て来てズラリと並び、大声で呼び込みをします。それがこの夜は、夜10時の時点でもう行われています。需給バランスが崩れ、需要<<供給となっているようです。
風俗店以外も活気がなく、大道芸人に足を止める人はごくわずか。団体客相手のムエタイボクシングリングも、ガラガラです。
この通りにやってくる男性客はほぼ全て外国人で、前座仏教信者ではありません。仏誕節だからおとなしく家やホテルで神妙にしている、ということはないでしょう。単に、仏教祝日の振替日だから、ウォーキングストリートのお店はどこも禁酒で閉まっている、と皆さん思い込んでいるのかもしれません。
市場原理としては、お買い得の特異日になるのかもしれませんが、とにかく、ちょっと珍しい光景でした。