自宅ケーブルTVでは、米HBOチャンネルは観られないのですが、毎週金曜夜の看板番組 Real Time with Bill Maher に関しては、YouTubeで全編が観られます。
政治風刺専門のコメディアンであるビル・マーがホスト役を務める、情報番組というか、お笑い番組です。
ロサンゼルスの公開スタジオでの収録で、観客の拍手・笑い声・ヤジが頻繁に入ります。
辛辣で的を得た風刺というかネタは捧腹絶倒もので、よくもまぁこれだけ次々と繰り出されるものだと、感心します。
例えが難しいのですが日本で言えば、上岡龍太郎の毒舌・松本人志のキレ・明石家さんまのリズム感・横山ノックのゲスさ・タモリの親しみやすさを、すべて兼ね備えています。天才です。
とくにお気に入りなのが、独りステージでの政治漫談です。もはや至芸と呼ぶべきレベル。トランプ大統領ネタだと、こんな感じ。
攻めてます。報道の自由度ランキング世界72位の日本では、スポンサーへの配慮などともっともらしい理由をつけて、まず成立しないであろう番組です。このレベルの風刺にケシカランだの破廉恥だのと難癖をつけるのは、真に野暮でしょう。
プレゼンテーション術のお手本としても、秀逸です。出だしのツカみ、余裕の笑み、会場の隅々にまで配る目線、大きな身振り手振り、明瞭な活舌、変化ある豊かな顔の表情、じゅうぶんな間の取り方、どれもほんとうに素晴らしい。
もちろんテレビ収録番組なので、観客は大げさに笑ったり拍手しているのでしょう。それでもちゃんと客席との間に、一体感とコミニュケーションが成立しているのが、伝わってきます。最後の最後まで、ずっと卓越した話術に引き込まれます。
なお、私の語学力では、すべてのオチは理解しきれません。でも判る所だけ笑っていても、じゅうぶんに楽しめます。YouTubeのメニュー切換えて英語字幕が出せるので、それも助けになります。楽しみながら学べる、生きた英語教材としても、使えます。
関連投稿: 情報番組の視聴は、MSNBCのレイチェルマドウショーがお気に入りです。こちらも漫談要素はありますが、ちょっとだけです。(笑)