シャープのホットクックは自動調理器なので、調理の途中で蓋を開けて味見をしたり、修正を加えたりすることができません。少しでも調理モードや時間の設定を誤ると、料理ではなく謎の混合物が出来上がってしまいます(苦笑)。
ネット上にホットクックユーザーさんたちが投稿している鉄板レシピをその通りに作っても、思わずお代わりしたくなるくらいの出来栄えは、4回に1回くらいでしょうか。電気炊飯器のように、買ったその日からほぼ誰でも、失敗なく美味しく出来上がる機器には見受けられません。癖があり、使いこなしには習熟が必要です。
その代わり、バッチリはまれば、驚くほど簡単に美味しく仕上がります。その際はたぶん、パチンコで大当たりした際と同様の脳内ホルモンが、分泌されるような気がします(笑)。
なので率直に、美味しくできた料理だけでなく、購入からこれまでの約3週間で、うまく行かなかったケースを列記しておきます。
かぼちゃスライスの蒸し: 歯ごたえはちょうど良くできても、味がスカスカ。
野菜のブレイズ: シンプルに塩だけで味付けしたが、まったく物足りない精進料理。
鶏大根の煮物: 鶏はパサパサ、大根はエグみたっぷり。
トマトソース: コクがなくて物足りない。
トマトソース&フクロダケ: キノコとの化学反応により、赤いはずのトマトソースが変な茶色に。
厚揚げとエノキの豆乳スープ: 食材にスープの味がしみず、なじまない。
スパニッシュオムレツ: ミックスベジタブルと卵液でできた、謎の混合物。
かぼちゃのポタージュ: 最後に加えるべき塩を最初に入れてしまい、とろみが全くつかない。
チキンスープ: 鶏骨の生臭み全開。
茹でトウモロコシ: 食材のせいかもしれないが、甘みもプリプリ感も今一つ。
自動カレーモードで作るカレーライス: 加熱のし過ぎで風味が飛んでしまっている・
ひよこ豆の煮込み: 古い豆を使ったせいか、どれだけ長時間煮ても、豆が固いまま。
以上です。
ホットクックは、ふた昔前のデジタルカメラのようなものかもしれません。
当時はデジカメの黎明期で、銀塩カメラがまだまだ主流でした。フィルム現像不要の革新さはあったものの、デジカメで撮影した写真のうち10枚に9枚は手ブレがひとくて、実用には厳しいものがありました。
しかし、いったん現像不要の使い心地を知ってしまったら、もう後戻りはできません。
そしてほんの数年でデジカメは劇的に性能が向上し、あれよあれよという間に銀塩カメラを駆逐してしまいました。
ホームセンターの売り場で、ホットクックがガスレンジやIHレンジを駆逐する日は、そんなに遠くない気がしています。
なので、調理で失敗しても、こんなもんだよねー、この失敗を次に生かすぞーと、楽観視しています。