ヒデヨのジョムティェンビーチ便り

バンコクの南東150km、パタヤの南5kmに位置するJomtien Beachでロングステイしています

スマートスピーカーGoogleHome Mini は、便利なNHKラジオニュース再生機 

スマートスピーカーのGoogle Home Miniを日本から入手し、自宅キッチンに設置しました。お値段、日本円で6,000円。

今年の1月に、バンコク最大ののITセンター Panthip Plazaパンティッププラザにまで足を運び探して、当時は空振りに終わったアイテムです。

goo.gl

 

開封後のセットアップ作業は、iPadにダウンロードしたアプリの画面から、対話形式で簡単に完了しました。

 

まず最初の1週間を日本語モードで、次の1週間を英語モードで使ってみました。基本的にはキッチンタイマー機能付き簡易AMラジオで、IT製品というよりはオモチャに近いのですが、思ったよりは使えます。

使い始めて2週間経ちますが、便利です。買って良かったです。

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タイランド在住者目線で評価し、良い点6つを挙げます。

 

1.NHKラジオの定時ニュースが聞ける。これは最大の驚きでした。Google Homeだけが持つ、キラーコンテンツです。

 

MXテレビの一部の情報番組など、こくごく一部の例外を除き、日本のテレビ局は、番組1本丸ごとをネットで流すことは、一切していません。有料アプリでの動画配信は、海外からはアクセス不可です。

ラジオも同様で、Radikoなどの音声配信アプリは、海外からはアクセス不可。2018年の今においても、日本は海外から見て、情報鎖国の姿勢を貫いています。ただでさえ日本以外では使われない孤立言語なのに、英語が独占的な地位を占めるネットの世界で鎖国を続けているのは、自らジリ貧を招く行為でしょう。昼と夜の定時テレビニュースを、全国放送だけでなく地方局の各県ローカルニュースまで含め、すべてポッドキャストで毎日無料で流しているフランスあたりとは、大違いです。

 

Google Home Miniをセットアップし、おはようと呼びかけると、気象情報に続いてNHKニュースを流しはじめてくれたのには、びっくりしました。これは良いコンテンツです。これが聞けるだけで、正しい日本人をしている気になれます(笑)。海外からでは、これだけでも商品価格6千円を払った価値がありました。とりあえず、スマートスピーカーは新しいメティア扱いということで、著作権の大人の事情は、ひとまず表にはなっていないのでしょう。

 

今から10年ほど前、iPhoneのポッドキャストのサービスが始まった当初、アメリカやフランスの民放テレビ各局は、朝晩の1時間の情報番組を、丸ごとそのまま流していました。当時、東京在住の私は、食いつくようにそれらを視聴していました。ところがポッドキャストの人気が出て、広く認知されてくると、どの局も配信を止めてしまいました。Google HomeのNHKラジオニュース配信が、今後同じ轍を踏まないことを願います。

 

 

2.ラジオ局の地域の縛りが緩い

アップルやアマゾンでは、登録したクレジットカードの発行国以外の国のサービスには、アクセスできません。これに対しGoogle HomeのMy Day設定では、現在言語サービスを提供している英・独・仏・伊・日の国々のラジオ局ニュースが、すべて登録可能。

 

なので私は、米国PBS、日本のNHK、仏Eirope1の3局を、カスタマイズ登録しました。毎朝、朝食の準部をしながら、ラジオニュースをつけっぱなしにしていると、良い感じです。同じニュースネタであっても、ワシントンDC、東京、パリ発で、それぞれに異なる視点と言語で報道されるので、飽きません。これら3局は、やかましいステーションコールやCMが入らず、アナウンサーが落ち着いた声で淡々と原稿を読み上げるスタイルなので、気に入って選びました。

 

 

3.退屈になったら、一声で局をスキップできる

My Dayで登録した局は、聞いている途中でもういいやという気分になったら、

"Hey Google, Skip"と声を掛ければ、設定した次の局に飛んでくれます。米PBSを聞いていて2分くらいで退屈になったら、スキップ!と言えば、代ってNHKニュースが流れてきます。

これは、テレビのリモコンのチャンネルボタンを押すのよりも、カーラジオの選局ボタンを押すよりも、気軽に取ってしまえる行動です。Google Homeに音声提供している各局は、いかにMy Dayの最初に自局を設定してもらえるか、ラジオ以上に頻繁にチューニングを変える気まぐれな聴取者を留まらせるかに、しのぎを削るのでしょうね。

 

あと、賢いのは、分数を指定して先送りしたり、戻したり出来る点。ストリーミング配信ならではの、便利さです。

・Hey Google, skip 2 minutes と言えば、2分間先に飛んでくれる。

・Hey Google, go back 3minutes と言えば、3分前に戻ってくれる。

森友学園学園問題とか、まったく関心のないニュースが流れてきたら、速攻でスキップできて、ストレスフリーです(笑)。

 

 

4.  ケーブルテレビ視聴よりも、情報収集の効率が良い

自宅ケーブルテレビtruevisionでは、米CNBC、CNN、Bloomberg、英BBCが視聴可能です。ただ、番組宣伝とコマーシャルがやたらと多く、番組本編がその間に挟まっている感じで、視聴効率が悪い。Google Homeで同じ局のラジオニュースを呼び出して聞く方が、よほど効率良いです。

 

また、タイからは視聴できない米NBC Nightly NewsやCBS Evening Newsは、ポッドキャストの音声をそのままGoogle Homeで流してくれているのが、ありがたいです。

 

 

5, キッチンタイマーが便利

調理で両手が塞がっていたり濡れている状態でも、口頭でタイマー設定が出来るのが便利。途中のキャンセルも口頭で出来る。

2つの料理を並行して加熱している際に、タイマーを複数同時設定できる。

ラジオニュースを聞いている最中でも、途中一旦中断してタイマー設定が出来る。使い勝手が良い。

 

 

6.電卓機能が便利

料理の下ごしらえで調味料を加える際は、塩なら重量の0.5%、醤油なら3.0%と決めています。

タニタのキッチンスケールで、器に入れた食材の全重量を量り、器の重さを差し引き、バーセントを掛けて、調味料の重さを計算します。

 

例えば炊き込みご飯を作るのに、重さ410gの炊飯器内釜に、米と水と具材を入れ、総重量1780gとなった場合は、Google Homeと、こう会話します。

 

“Hey Google, 1780 – 410”  One thousand seven hundred eighty minus four hundred ten.

“The answer is 1370.”  

“Hey Google, 3% of 1370.”   Three percent of one thousand three hundred seventy.

“The answer is 41.1”

 

計量カップをクッキングスケールに乗せ、表示をゼロリセットし、0.1g精密測定モードにし、醤油のボトルから醤油を徐々にカップに注ぎ入れ、41.1gを量り、内釜に投入します。文章で書くと面倒臭そうですが、口頭操作は簡単です。英語モード使用で、私の訛った英語で発音しても、100%ちゃんと認識してくれます。

 

 

一方、今一つなな点を4つ。

 

1.  Sportifyなどの音楽サービスやクロムキャストは、エリア対象外で使えない。

これから順次、対応する言語と地域が増えて、タイがカバーされれば、改善されるのでしょう。

 

2,  ウェブ検索は、まだ実用のレベルではない。答えられないか、的外れの答えしか返ってこず、調べものには使えない。

 

3.  グーグルが提供している他サービスとの連携が弱い。

新着受信Gmailを読み上げる機能くらい、あってもいいんじゃない?

一番近いイタリアンレストランを訊くと、10㎞先にあるパタヤ市内のレストランの名を出してくる。ウチから半径10㎞圏には、少なくともグーグルマップ上には、30軒くらいはあるはずなんだけどな。

 

4.  使いたいと思う機能がついてない。

メール読み上げ、電話の発信/受信、LINE通話の発信/受信、fakebookフィードの読み上げ/いいね!押し、Kindle本読み上げ、ツイッターの読み上げ/投稿/リツイートなどは、ひとつのスマートスピーカーで出来ても、いいんじゃない?

 

以上です。

 

とりあえずは簡易ラジオニュース再生機ではありますすが、Google Homeは、将来の家庭内IoTのポータルとなる可能性を、十分に感じさせてくれます。今後の進化が楽しみです。

介護が必要な家族の見守り、不在時の防犯、視覚障碍者の生活補助あたりにも、活躍しそうです。一方で、悪意を持って使えば、最強の盗聴器にもなり得ます。

さまざまなIT機器の中で当面は、Google Homeだけが持つキラーコンテンツが増えてくれればと願います。