ヒデヨのジョムティェンビーチ便り

バンコクの南東150km、パタヤの南5kmに位置するJomtien Beachでロングステイしています

アップルのカスタマーデスクの人は勘が良い。ありがとう、助かりました。

友人のAさんから、iPhone6を紛失してしまったと、メールで連絡が入りました。どうやら、タクシーの中に置き忘れてきた模様。以前、Aさんのパソコンが動作トラブルを起こした際に、解決してあげたことがあります。それで、私に連絡してきたものでした。警察に行って、既に紛失届けは発行してもらったとのこと。

 

以下、復活までのストーリーを記します。

 

 

iPhone6をウェブ上で探す試み:

パソコンからアップルのiCloud.comにアクセスすれば、iPhoneを探すという機能を使って、現在位置が分かる可能性があると教えてあげました。ところがAさん、iCloud.comにアクセスを試みるも、パスワードが違うと拒絶されてしまいました。

これはまずい。iPhone端末を紛失しただけでなく、アップルのパスワードまでわからなくなってしまっています。これでは仮に新しいiPhoneに買い直したとしても、再び同じ設定ができません。インストール済みのアプリや写真は諦めるとしても、100を軽く超える連絡先が失われてしまうのは、致命的。

 

SIMカード再発行とiPhone 8への買い直し:

Aさんに同伴し、タイの携帯キャリア大手Truemoveの店舗へ行きました。紛失届を見せて、紛失したiPhone6の中に入っているSIMカードを無効にし、代わりに新規のSIMカードで同じ電話番号を登録作成してもらいました。Aさんは新しくiPhone 8をその場で買い求め、新しいSIMカードを挿入し、通話とショートメールメッセージだけは使えるようになりました。

 

アップルIDのパスワードのリセット試み:

Aさんは、他にiPadも持っていました。なので、そのiPadからアップルのホームページにアクセスし、パスワードを忘れた場合のリセット手続きを試みました。登録済の電話番号を入力し手続きを試みるも、リセットに必要なパスコードがiPhoneにもiPadにも送られてこず、失敗。

さらに、信頼できる他の電話番号そして、私の手持ちのiPhoneの電話番号を指定して、リセットを試みるも、なぜかウェブページが先に進めなくなり、失敗。ギブアップ。これはもう、専門家に頼るしかないです。

 

アップル特約店Studio7へ出向く:

タイには正規のApple Store直営店は、まだありません。代わりに現地特約店として、Studio7スタジオセブンというのがあります。店構えややサービスは、日本や北米のApple Storeとほぼ同等です。今回は、パタヤ市中心部のセントラルフェスティバルショッピングモール内にある、特約店スタジオセブンの店舗へ出向きました。

f:id:jomtien:20180209000036j:plain

サービスカウンターに行き、「Apple IDのパスワードがわからなくなってしまい、新しく買ったiPhone 8の設定ができなくて困っています。何とか解決できませんか」と店員さんにお願いしました。iPhone 8とiPad、それにAさんのメールアドレスおよび正しいと思っていたはずのパスワードを、渡しました。店員のNさん、しばしお店のパソコン画面を見ながら、いろいろ調べてくれています。

 

サクッと問題解決:

5分ほどで、Nさんは笑顔で答えてくれました。

「パスワードが解決し、iPhone 8でアップルストアにアクセスできました。」

Aさんと私、スゲェと声を上げてしまいました! 種明かしは、意外と簡単でした。渡したパスワードの英数字のうち、大文字となっていた1つのアルファベットを小文字にして試みたら、通ったそうです。なーんだ。さすがはストアの店員さん、この手のお客の問い合わせには、勘が働くようです。

 

パスワードが変わっていた原因:

Aさんはこの1年以上、新しいアプリをダウンロードする事はなかったそうです。それで、パスワードを自分で変更した覚えは全く無し。ただ半年前に本国へ一時帰省した際、メール受信を初めiPhoneの各動作ができなくなってしまったトラブルがあり、現地のApple Storeに持ち込んだことがあるとのこと。どうやらその際に、パスワードを変更してもらったと推測されます。ただAさん本人は、当時どんな処置をしてもらったかは、理解していないようでした。

 

チップは大盤振る舞い500 バーツ:

パスワード問題が解決した後、店員のNさんはさらにiPhone8のセットアップ状態を診てくれました。Gmailのアカウントにタイの電話番号を登録してくれ、さらに有効期限切れとなっていたクレジットカードの登録を新しくし直してくれました。至れり尽くせりです。

iPhone 6紛失から傷心の三日間を過ごしてきたAさんは、すっかり上機嫌となり、救いの神のNさんに500 バーツ(1,700円)のチップを手渡しました。おそらくは、Nさんの日給に近い金額です。でもこれは惜しくない。

 

さらにはiPadもお買い上げ:

テンションアゲアゲのAさん、「今持っているiPadはiPad Air1で、古くて動作が遅いんだよね。買い替えちゃおっかなー」と言い出しました。もう勢いが止まりません(笑)。お店の展示品を見ると、iPad Proではなく普通モデルのiPadであれば、最新モデルでも12,000バーツ(42,000円)から買えます。ということで、ゴールドカラーを1台お買い上げと相なりました。太っ腹。

代金を払うと、再びNさんを指名し「Nさん、これのセットアップもお願いしますね。前のiPadと同じに使えるようにしといてください。」とリクエスト。「はい、よろこんで。40分かかりますので、それまでお待ちください。」とNさんが返事。

近くのコーヒーショップで一休みし、40分後に無事新しいiPadを受け取り、帰路につきました。

 

以上です。

 

 

パスワードのリセットができなかったのには、本当に焦りました。解決に際し、Aさんが500バーツのチップを払ったのは、私もやり過ぎとは思いませんでした。自分の知識の範囲など、本当に限られています。餅は餅屋、アナログな方法であったとしても、問題解決してもらえてホットしました。

一方、もし一旦パスワードを誰かに知られてしまうと、ほんの微細な変更だけして使い続けるのは、リスクが高い行為と言えそうです。

 

 

先に与えるGive Firstの精神は、大事ですね。最初にAさんがサービスカウンターで依頼をした際、店員のNさんは断ることもできたはずです。なぜなら持ち込んだiPhone 8端末は、Truemove という全く別のお店で購入したものだからです。この店 Studio7は、タイ国内に複数あるアップル特約店の1つに過ぎず、他店で購入の端末に対しサービスを行う義務は全くありません。

 

しかしNさんが誠意ある応対を最初にGiveしてくれたことにより、Aさんは高額のチップを渡しました。そしてNさんが個人的にトクしただけでなく、iPad購入につながってお店の売り上げ貢献につながりました。Aさんにとっても、メリットがありました。パスワードのトラブルが解決しただけでなく、新品のiPhone 8とiPadを両方セットアップしてもらったわけですから、それで500バーツなら悪い話ではありません。Aさん・ Nさん ・お店の三方良しです。商いはこうありたいものです。

 

将来、もしAさんがApple Watchあたりを買うことになったら、間違いなくこの店に来て、またNさんを指名することでしょう(笑)。