全長 7kmに渡るジョムティエンのビーチのうち、北側の2kmはドンタンビーチDongtan Beachと呼ばれます。車両進入禁止の遊歩道となっています。
ドンタンビーチの入り口には、車数十台・オートバイ数百台が停められる有料駐車場がありますが、改良工事のため現在は閉鎖となっております。ご注意ください。
ドンタンビーチの入り口はここ。セブンイレブンとジョムティエン交番の間を入っていきます。
交番の後の駐車場エリアは、跡形もなくなくなっています。
私のお気に入りレストラン Sand Bar サンドバーの前では、こうなっています。
https://goo.gl/maps/aBgbRvttxtD2
何台もの重機とトラックが工事にあたっています。単なる駐車場の整備にしては、妙に大掛かりです。
トラックの車体には、Nong Nooch ノンヌーチのロゴが入っています。
ん? ノンヌーチ!?
ノンヌーチは、ジョムティエンの20キロ南にある植物園で、知られています。
http://www.nongnoochtropicalgarden.com/
植物園だけでなく、パタヤ広域市を含む東部臨海工業地帯Eastern Seaboard 一帯において、高速道路や幹線道路の街路樹植栽及び管理を、事業の柱としています。
これはどうやら単なる駐車場整備ではなく、本格的な大規模工事のようです。
日を改めて、出直してみました。
すると、工事のお知らせの看板が立っていました。
さらには、工事完了後のイラスト予想図の看板もありました。
これにより、
「ドンタンビーチに、24時間車両通行可能な舗装道路を敷設する」
と言う事が判明しました。来年完成予定。
つまり、 ドンタンビーチの遊歩道エリアをつぶすことにより、既存幹線道路のジョムティエンビーチロードを延伸し、2キロ北にあるプラタムナク地区のPratumbak Soi5まで、車で終日通り抜けられるようにするものです。
イラストによると、海側車線の路肩にはずらりと駐車スペースが設けられるようです。広い歩道も整備される模様。そうすると、砂浜の幅はいくらも取れそうにありません。
またイラストでは、現在無数にある有料ビーチデッキチェアが、全く描かれていません。
デッキチェアのオーナー数人に声をかけてみたところ、今のところ撤退通告は出ていないようで、営業は今後も続ける予定とのこと。
工事現場には、休憩用のテントやプレハブ小屋が設置され、本格的工事であることが伺えます。
鉄筋の型枠を組み立てています。
工事がまだ本格化していない場所であっても、木陰を作っていた糸杉などの樹木がすべて抜き去られ,、殺伐とした光景になっています。
木陰の砂の上にマットを敷き、水着姿のままそよ風に吹かれながら、マッサージ師さんが1時間300バーツでボディーマッサージしてくれる愉しみは、もはや無くなってしまいました。
静かなビーチは、ジョムティエン地区から消滅してしまいました。
パタヤに比べ、広くて静かなビーチがジョムティエンのウリなのに、それを潰してしまっては本末転倒です。
緑豊かで自然あふれる、ジョムティエン随一の高級ホテルRabbit Resortラビットリゾートにしても、これまではお部屋から水着姿のまま出て、遊歩道をまたいですぐにビーチに出られたのは、これからはそうもいかなくなります。 プライベートビーチ付きではなくなります。
それにしても、急ピッチな工事の進捗ぶりです。
先週、トラックで運ばれてきて横積みになっていたヤシの木が、
今週は既に整地が済んで、植栽が完了しています。
これはもしかしたら、単なる道路の敷設ではなく、「新たな大規模商業開発の第一歩が始まった」、と見るべきなのかもしれません。
ジョムティエンとパタヤを結ぶ幹線道路タプラやロードThappraya Roadは、途中の長い坂の部分と海岸の間に、広大な未利用地があります。
Thappraya Soi12の南側、イタリアレストランPan Pan 裏手北側のエリアになります。
ここの土地は、モールグループThe Mall Gtoup が保有しているようです。モールグループは、バンコク市内の高級デパートの、エンポーリアムやサイアムパラゴンを運営している会社です。
モールグループが、ここに大規模ショッピングモールを建設するのでは、との噂があるようです。
新しい道路は、このモールへのアクセス通路の役割があるようです。
現在はロシア人やゲイ向けののチープな海岸であるドンタンビーチを、高級モールにふさわしい通路に変える意図なのかもしれません。
ただ変化を嘆いているばかりでは、進歩がありません。
むしろ、変化を楽しまなくては!
10年ほど前まで、ジョムティエンはドイツ人の町でした。そこに大勢のロシア人が流入してくるようになり、町の様相が変わりました。
そのことを、当時の在住西欧人は嘆いていたかもしれません。
しかしロシア租界状態と化した現在のジョムティエンは、独自の個性を発しながら、ますます発展を続けています。
風俗遊びメインの西欧人とは異なり、家族連れやカップルでの滞在がメインのロシア人客増加により、官主導ではない形で、ビーチの健全化が進みました。
今後10年で、2027年のジョムティエンが、今からは想像もつかない別の形で、個性的に発展し続けていってほしいものです。
2018年1月23日追記:
車道敷設工事が全て終了しました。ビーチは新しく美しく生まれ変わりました。